読んだ本のご紹介。

普段は翻訳ものばかり読む人ですが、久しぶりに日本人作家のものを読みました。

大江健三郎自選短編集/大江健三郎

こんな(と書くのはノーベル賞作家に失礼なのですが)大部で、なおかつ読みやすいとは言えない文体のものを、今や僕のように読む人がいるのだろうか、と思っていたのですが、、、
僕が購入したのは2,3年前の旅先だったような気がする。そして今まで放置していたものを思い立って読みました。先に書いた通り、読む人いるのかなぁ、と思いながらの読書でしたが、この本の出版は2014年、そして奥付には2017年第7刷とありました。ものすごく嬉しかった。捨てたもんじゃないなぁ、と。僕の周りに読む人は居なくとも、ちゃんと読まれてるじゃん。
初期短編からもう最後の方まで、通して読むと、ひたすらに凄い!全くもって読みやすいとは言えない文章、文体。それをこそ書き手は意識しているような気がします。ゆっくりと読め、読んで欲しいと。

それにしても文庫本で800ページを超えるって、、、とても良い経験でした。読みきった自分に拍手です。特に他人の拍手を必要としておりませんが。