『ブリティッシュ&アイリッシュ・マスターピース』 柴田元幸編訳
というわけで、相変わらずの翻訳ものばかり読んでる人です。
英国のものって、家族的というか、どこかそんな温かみがある気がする。カズオ・イシグロはやはりこの延長上にあるんだなぁ、的な(あとがきにも同じようなことが書いてあった)。ポール・オースターは違うよなぁ、アメリカだよなぁ、とか。
そういえば、高校生の時の英語の副読本にジョイスの「アラビー」が載っていて訳させられた覚えがあるんだけど、こうやって読むと(この訳だけではなくて3種くらい読んだ)、ずいぶん難しい(ある意味では難解な)ものを高校生相手に選んだよなぁ、と思う。おかげで?ずいぶんと遠回りをしてジョイスの短編にたどり着きました。訳を何種も読む程度には気になっていたんだよね。今読むと、昔のそんな思い出とも相まって味わい深いものがある。いつかジョイスの長編にもたどり着けるのだろうか???
この本は古本として買ったのだけれど、扉には編訳者柴田元幸氏のサインがあるサイン本でした。いとうれしき。